「思い込み」を手放すことで気づけること

カウンセリングの場面に限らず、「思い込み」は相当なくせものだと感じます。

皆さんも「思い込み」によって失敗をした経験はありませんか?

私はたーーーくさんあります。思い込みによる失敗が。

 

私の「思い込み」による失敗経験

例えば、先日カウンセリングルームにいた時のこと。

隣にある大学支援室のロッカーから教室の鍵を貸して欲しいと訪ねてきた方がいました。

その時 支援室の職員さんは不在。

訪ねてきた方は別学部の大学職員さんだったので、鍵をお渡しすることに。

だけど、ロッカーが開かないのです。でも、会議のために10分以内に鍵が必要とのこと。

必死で支援室の職員さんに電話するも繋がらず・・・。

「どうしよう〜。。。そもそもこの予定があるなら、伝えておいてよ!」

と焦りと共に他責の気持ちがムクムク・・・

後で分かったことですが、ロッカーの鍵は開いていたのです。

私が最初に扉を開けようとした時に引っかかって開かなかった。

それをロッカーに鍵がかかっていると「思い込み」、焦っていたこともあって

うまく扉の操作ができず開かなかっただけなのです。

なんということでしょう・・・(笑)

 

カウンセリングで「思い込み」に気付けないと・・・?

これは日常の些細な出来事ですが、

カウンセリングの場面でキャリアコンサルタントが

「思い込み」にハマってしまうと

クライアントさんとのボタンが掛け違ったまま

カウンセリングが進んでしまいますよね。

もちろん、それでは良い信頼関係が気づけないし、

良い信頼関係がなければ納得感のある話し合いもできないでしょう。

ただ、実際は多くのカウンセリング初心者には起こりがちな罠です。

(かくいう私もまだまだ研鑽中!!)

 

「思い込み」に気づくためにできることは?

私は「これだ!」と思い込んだらなかなかその考えを手放せず

固執してしまう傾向が強くありました。

だけどそれだと自分の視野を狭め、物事もうまく進められなくて苦しい。。。

それがカウンセリングの場面、特に私が関わっている学生を目の前に

「思い込み」が発動してしまうと、相手も自分のモヤモヤや迷いを

言語化できていない状況なので、2人で路頭に迷ってしまうことに

なりかねません。それはプロとして避けたいこと。

だからこそたくさん本を読んで、日常から意識的に実践するようにしています。

以前、『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』(2021三笠書房)を

読んだ際、NASAでの大事故を元にした教訓について記されていました。

それが私にとってとても参考になったので、今も意識するようにしています。

それは(以下、同書を参考に私がメモでまとめて残したものを記載)

①私がなぜそう考えるのか?それが正しいと言える根拠は?

②もし違っているとしたら他にどんな可能性があるか?

③私の想定の中で不確定要素は何か?

 

幅を持たせて想像する

自分が最初に思いついた1つの考えに固執せず、

そう思う根拠ってクライアントさんのどんな言動?

もし違うとしたら他にどんな可能性があるだろう?

クライアントさんの話に耳を傾け、頭をフル回転して考えて、

1つ1つの想定を潰して、本当の課題(ニーズ)に近づいていく

ということをイメージするようにしています。

「近づいていく」だから、その間には何度も修正があって良くて、

自分の考え(カウンセリングにおいては「見立て」)が違っていたら

「間違いがわかってよかった!」と考え、また見立てを修正していく。

こうやってクライアントさんを前にして、相手を最大限に理解しようと

心を開いて、頭をフル回転させて、話に耳を傾ける。

これは本当に難しくて、すぐにマスターできるわけではないけれど、

日常からの意識で鍛えていくことがより良いコミュニケーション、

より良いカウンセリングにつながるのだと思います。

 

さて、9月も後半。今年も残り3ヶ月ちょい。

24卒(現在の大学3年生)の進路支援も本格化していきます。

頑張るぞ〜!!!